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執筆者の写真北島コウ

インターネットFAXサービスについて

皆さん、こんにちは。

皆さんはFAXを使われていますか?

私はもう使っていません。

一応、家庭用のパーソナルファクス機(Panasonicのおたっくす)を持ってはいますが、FAX機能はもう長らく使っていないです。

Eメールなどのインターネット通信手段が発達した今、FAXの必要性はかなり薄れているのではないかと思います。

ただ、FAXでのやり取りが必要とされるケースもあり、そのような用途のために、インターネットFAXサービスというクラウドサービスがありますので、今日はこれについて説明したいと思います。

 

インターネットFAXの仕組み

インターネットFAXとは、次の図のとおり、EメールとFAXとを組み合わせ、こちらがEメールで送った添付ファイルを相手方のFAX機で出力したり、逆に相手方のFAX機から送信されたものをEメールの添付ファイルとして受信したりするサービスです。

FAX機で送信または受信される画像データを、Eメールの添付ファイルに変換するクラウドサービスということですね。

インターネットFAXサービスの仕組みの解説図(筆者作成)

送信の際は、相手先のFAX番号をEメールアドレスとして送信します。

サービスによって異なりますが、例えば相手先のFAX番号が03-1234-5678で、利用するサービスにより指定されるドメイン名がefaxservice.comだった場合、0312345678@efaxservice.com といったアドレス宛てに送信するわけです。

冒頭に述べたとおり、私自身はFAXを利用する必要はほとんどないのですが、私がご支援する中小企業様が、FAXで販促チラシを送付するという営業方法を展開するに当たり、インターネットFAXの利用を検討しました。

特に小規模事業者においてはまだまだFAXをメインに利用しているケースもあるようなので、そのような取引先とのやり取りが必要な場合、新たにFAX機を導入するというよりは、インターネットFAXサービスを利用することをお薦めしたいと思います。

FAXのイメージ写真

インターネットFAXサービスを利用すべき理由

FAX機の導入ではなくインターネットFAXの利用をお薦めするのは、ペーパーレスであるという以外に、次のような理由があります。

①   誤ダイヤルの防止

これが一番のポイントです。まだFAXが全盛期の頃、FAX番号の誤ダイヤルによって、別の宛先に送付してしまう事故が多発していました。顧客情報漏えいに相当する重大事故です。インターネットFAXでは上の図のとおり、Eメールの宛先アドレスで送信先FAX番号を指定しますので、指でFAX番号をプッシュするのに比べて誤送信が少なくなります。

②   画像品質が良くなる

FAX機同士の送受信の場合、送信側のFAX機で光学読み取りしたものを受信側のFAX機で復元して印刷することになりますが、インターネットFAXではもともとのメール添付ファイル自体がデジタルデータなので、受信側で光学的に復元・印刷するだけとなり、画像品質が高まります。インターネットFAXで受信する場合も同様です。

③   業務効率のアップ

例えば多数の宛先にFAX送信する場合、Eメールの宛先アドレスを複数指定すれば良いので、効率良く送信ができます(ただし、あまり多くの宛先を同報指定すると迷惑メール判定により送信できない場合があることから、一度に何件の宛先まで指定できるかは、インターネットFAXサービスの仕様によります)。

FAX機のイメージ写真

インターネットFAXサービスの料金イメージ

インターネットFAXサービスの料金については、各サービスにより異なりますので、次の主要なサービスのWebサイトでご確認下さい。

 

◇jFax(j2 Global Japan 有限会社)

 

◇MOVFAX(日本テレネット株式会社)

 

◇faximo(株式会社エディックワークス)

 

基本的には、初期費+月額基本料+従量料金という考え方のサービスが多いと思います。

月額基本料には一定枚数の送信と受信とが含まれており、それを超えると1枚当たりの従量料金がかかるというものです。

例えば、j2 Global Japan が提供するjFaxの場合、初期費1,100円、月額基本料1,089円(月額プランの場合)で、受信100枚まで、送信50枚までは月額基本料内に含まれています。

そしてこれを超えると、1枚当たり11円の従量料金がかかるという仕組みです(金額は全て税込み)。

それほど頻繁にFAXを使うわけではないが、ときどき必要という程度なら、これで十分ではないでしょうか。

インターネットFAXをEメールで送信しているイメージ写真

インターネットFAX利用上の注意点

インターネットFAXを利用する際に注意すべきだと思われるのは、次のような点です。

(1)  受信時のFAX番号

受信時のFAX番号は、基本的に新規の番号となります。

既存で保有しているFAX番号を、インターネットFAXの受信番号にそのまま移行することは、私が調べた中では、どのインターネットFAXサービスでもできませんでした。

既存FAX番号でそのまま受けたい場合には、NTT東日本/西日本のボイスワープのような着信転送サービスを使って、インターネットFAXの受信用番号に転送する必要があり、別途料金(事業用回線でボイスワープを利用する場合は月額税込880円)が必要となります。

インターネットFAXサービスで新規に取得する受信用番号は、050のIP電話番号の他、03とか06などの加入電話番号を利用できるサービスもあるようです。

(2)  枚数のカウント方法

基本料金に含まれる枚数、あるいは従量料金でカウントされる枚数について、通信時間によって枚数換算される場合がありますので、送受信件数が多い場合には注意が必要です。

前述のj2 Global Japan が提供するjFaxの場合、60秒ごとに1枚とカウントされる仕様になっていて、送るFAX原稿の内容によっては、物理的に1枚であっても通信時間が60秒を超えると2枚以上とカウントされてしまいます。

同じFAX原稿を送信する場合でも、相手先がアナログ回線だったり、最寄りのNTT電話局からの距離が遠かったり、あるいは受信側FAX機が古い機種だったりすると通信時間が長くなることがあり、一概には言えません。

 

いかがでしたでしょうか。

全体として需要は減ってきているとは言え、中小企業ではまだまだFAXが主力の通信手段となっている場合があり、その場合にはぜひインターネットFAXを利用されるのが良いかと思いますので、参考にしていただければと思います。

それでは今回はこの辺で。

宜しくお願い致します。

 

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